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ASUS ZenBook 3 UX390UAK - Champagne

Date.
2020-04-30
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12.5インチFullHDな、今となっては珍しい小ぶりサイズ感のUltrabookです。Core i5-7200U/8GB/256GBなミドルグレードのボディにベゼルレスなUSキーボードが配置されています。

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本体のサイズ感はほぼ旧MacBook Air 11インチですが、重量が910gしかなくて軽いです。つまるところ、MacBook Air 11インチとMacBook (12インチ)のいいとこどりをしたキメラのようなWindowsマシンです。

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ヒンジ部分にさりげなくZenBookシリーズである証の刻印があります。また、ダイヤモンドカット部にはゴールドのカラーが入っており、ハイエンドノートPCであることを主張しています。

ASUSのノートPCは、高級ラインの『ZenBook』シリーズとエントリーラインの『VivoBook』がありますが、前者の中でもっとも小型であったのがUX390UAファミリでした。現在のラインアップにはもう存在していません。本体重量が1kgを切り、日本のワークスタイルに合った12インチクラスというのは非常によかったのですが、ワールドワイドで見たときに販売数量が伸びなかったのでしょう。

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また、11.9mmという非常に薄い筐体に技術を詰め込み続けるのも多大な労力です。この後のZenBookは大型化・厚みの増加傾向が顕著なので、(ある種の)道楽に時間をかけることができない開発体制なのだと思います。

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本体表面はアルミ合金に同心円状のヘアラインが入った非常に美しい仕上げですが、中央のどでかいASUSロゴがすべてを台無しにしています。この会社、もう少しコーポレートロゴどうにかなんないんですかね…… 中央にGoogleのロゴを貼ってやりました。

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ところで、このシャンパンという色は日本では販売されなかったカラーらしく、産地が気になるところではありますが、色としては落ち着いていてとてもよいと思います。

開いてLCDは、狭額縁で1920x1080p (12:9)の非常にコントラスト比に優れた(1000:1)画面が鎮座しています。珍しい画面比率なわけでもないのに、狭額縁の効果でかなり横長に感じます。画面表示はWindows HD Colorに対応しているので、DCI-P3やHDR10などのハイトーン出力に対応していそうな気がします(調べてはいない)。通常時からかなり色差がはっきりしていて、見やすい画面です。最近はこういう画面表示傾向が少なくなったので、好感触です。

キーボードはMacBook Air 13インチ (2020)みたいな打ち心地。ストロークもそれほどない(0.8mmくらい)ですが、しっかりパキパキとしたフィードバックがあって、キーを打っている感覚があります。ここはかなり研究したのだろうなという要素。薄型軽量の本体にベゼルレスなキーボードを搭載しているので、技術的にはかなり最先端です(何回も言っていますが、ベゼルレスなキーボードの実装は難しいのです)。キーの形状が正方形ではなく横長なので、実装できる面積に制約もあったはずです。その中で一定の打ち心地を確保したのは褒めてよい要素と思います。

ただし、ゴールドに白字であるキーボードのバックライトは見にくく、無刻印キーボードを打つ感覚でキー配列を記憶していることが大事です。非常によいと思うのは、fn-右ctrlでアプリケーションキー(右クリックキー)になることです。最近省略されがちなキーなので、これがあるのはとても操作が楽。

ガラス製のタッチパッドは、右上に指紋認証モジュールが鎮座した、ちょっと変わった実装。マルチタップ系もちゃんと動くし、それなりにスムーズな動作をするので、「Windowsはタッチパッド環境が最悪だからなー」という諦めの気持ちで使う必要はないです。2本指でスクロールしているときにピンチ操作になってしまって突然コンテンツが拡大される事故が何度か起こったので、設定でピンチズームを無効にしました。そういうとこやぞ。

指紋認証はWindows Helloに対応した認証モジュールで、タップするだけの認証方式です。認識速度もそれなりに速いので、ログインでストレスが溜まることはないですね。スタンバイから復帰したときすでに指紋の認識に失敗した旨のメッセージが表示されていて、ちょっとそこが不可解ではありますが。

OSはWindows 10 Homeが初期搭載ですが、Windows 10 Pro Insider Preview (Fast Ring)へアップグレードしてあります。WSL2大好き。

ブロートウェアは10本くらい載っていて、アンインストールするのがちょっと面倒な感じ。そういうのをいったん全部消してからMicrosoft 365とAdobe Creative Cloudを入れるのが毎度のやり方。

ストレージはNVMeでそこそこ高速ですが、最初からパーティションが2つに分けられているので、統合する必要がありました(気にならない人はそのままでいい)。といっても、ストレージが速くていいのって個人的にはウィルススキャンくらいなので、実用充分域であるという話でしかないです。

外部ポート周りの話もしておきましょうか。左にオーディオジャック、右にUSB-Cポートが1個と極めてシンプルです。USB-CポートはPD充電ができて、45Wまで行けます。急速充電と言って過言でないのですが、もうひとつ特徴があります。それは、対応しているスマートフォンなどをつないだときに、Qualcomm QuickCharge 3.0の出力プロトコルとなることです。つまり、スマートフォンを急速充電することができます。こういうリバースチャージの実装は極めて珍しいと思います。便利だと思うので、もっと大々的にこの機能を宣伝すればいいのにと思いました。

と、ざっくりぼくから見た本機の特徴を書いてきたわけですが、結論としては本体ロゴ以外は非常にいいマシンです。MacBook Air 11インチのクローンと言ってしまえばそれまでなのですが、本機は本機らしい特徴をたくさん兼ね備えていて、単なるクローンには留まっていません。「Retinaとか要らんしMacBook Air 11がFullHDになればよかったのに」と思っている方には選択肢として非常によいと思います。

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