Palm Treo Pro 850
eBayで安く売られているのを見て、つい買ってしまいました。2008年ごろの、スマートフォン黎明期の3G携帯電話です。Windows Mobile 6.1が導入されており、初期状態では日本語の表示すらできません。NASにバックアップが埋まっていたので、そこから環境を復旧させてみました。
日本語化のために LetsJapanNo6_Treo.cab を導入します。これは、レジストリ設定やフォントファイルの導入を行ってくれるものです。その後、ATOK Pocketを導入すればひとまず日本語入力ができるようになりますが、持ってない場合はMS-IMEの移植版(IME_31J_QVGA_F.cab)を探す必要があるかもしれません。
FEPの切り替えのために、FEPTgl.cab, PQzII_Treo_20080405_008c.cab, nullkb.ARM4.CAB を導入し、のちほどの作業で設定します。
multikeyhook.cpl, gsgetfile.dll, filedlgchg.cpl の3ファイルを \Windows に入れておきます。
RealVGA_11.cab, ResPack96dpi.ARM.cab, Nomad RealVGA wm6.1 sms icon patch.cab の3ファイルを導入し、スタートからRealVGAを起動して96dpiに設定します(これはお好みで)。
コントロールパネルの System から Multi Key Hook を起動して、Enable します。Add ボタンで PQzII.exe と TPKGfix.exe を追加しておきます。OKを押して閉じたら、一度再起動してください。
PQzIIの設定をしていきます。PQzII_Setup.exe を起動させて、以下のような設定を行います。
- CTRL/ALT タブ
- Port: NullKB を選ぶ
- Land: NullKB を選ぶ
- CTRL: 0xED と入力
- ALT: CTRL を選ぶ
- Use CTRL + ALT にチェックを入れる Program タブ
- Use this function にチェックを入れる
- ADD ボタンを押して、Key/Code に CTRL/SPACE を選び、File ボタンを押して FEPTgl.exe を追加する IME タブ
- IME: SYM を選ぶ
- Shift+CURSOR: NO を選ぶ
設定したらOKを押して閉じます。これで、Alt-space キーで日本語入力が切り替えられるようになりました。
ここまででひとまず日本語環境の構築ができたので、あとはお好きなアプリを導入していってください。といっても、だいぶインターネットからは消えているので厳しい状況にあることには変わりがないのですが。上記のファイルにも現在は入手困難なものが含まれているとは思います。
なお、Windows 10で『Windows Mobile デバイスセンター』が起動しない場合、サービスの設定から『Windows Mobile 2003 ベース デバイスの接続』と『Windows Mobile ベース デバイスの接続』のログオン設定を〝ローカル システム アカウント〟に設定してあげるとよいようです。
当時、この機械を最後にWindows Mobileを卒業し、初代iPhoneへ移行しました(海外赴任でしたので、GSMの電波がありました)。その後、Androidと併用しながら今に至るのですが、日本語入力に関しては未だWindows Mobileのほうが使い勝手はよく、PQzIIの〝ステータスバーに日本語入力状態を表示する〟機能は今のスマートフォン類にはない機能で不便だと思っています。なかなか進歩しないものですね。