Google PixelbookでWindows 11を動かす
Googleが2017年に発売したChromebook端末『Pixelbook』を特定のモードに入れると、PixelbookのOSの選択肢としてChrome OS以外を得ることができるようになります。
これは、Googleの実装がオープンソースのブートローダ『coreboot』に準拠したものだからです。
このブートローダ上で展開されるBIOS/UEFIファームウェアとして、『SeaBIOS』があります。これも公式の実装として実現されています。
Chrome OSは(少なくともIntel/AMDプロセッサ環境においては)PC/xT規格に準拠した仕様で実装されていますので、これらの根幹領域を書き換えることによってPixelbookはLinux/xNIXや*BSD、Windows、ひいてはmacOSという豊富なOSの選択肢を持つことができることになります。つまり、我々が過去に『brunch』や『Chromefy』などでやってきたことの逆ですね。
ChromebookをLinuxとデュアルブートするためのプロジェクト『chrx』もありますが、今回のユースケースとしては〝Windows OSでAdobe Creative Cloudが動く環境を得たい〟のでMrChromebox氏が中心となってまとめていらっしゃる、Windows 11 Pro環境の導入手段を日本語でまとめていきたいと思います。なお、Windowsと純正Chrome OS環境のデュアルブートはChrome OSの使う多数のパーティション数などによって現状ではかなり難しく、素直にChromefyなどでWindowsを主軸としたブート環境を得るのがよいと思います。
現状、PixelbookのWindows環境で動作する機能はRedditにまとめられていて、以下のように「キーボードバックライトのコントロール」「トラックパッドのタップでのクリック」「画面の自動回転」の3つが動作しないものとしてまとめられています。
このまとめから後に、キーボードバックライトとトラックパッドに関してはワークアラウンドが発見されていて、つまり画面の自動回転だけ動作しないものと思ってください。
Chrome OS上での準備としては、OSのビルドをDev版にしてデベロッパーモードに入ること、そこからブートローダのロックを外すことが必要です。
Dev版へ更新したPixelbookの電源を切って、esc-Reflesh(※F2)-Powerで電源を入れるところがすべてのスタート地点です。警告に従ってデベロッパーモードに入り、ctrl-alt-Tキーでターミナルを開きます。そして、以下のように入力します。
> shell
$ cd; curl -LO mrchromebox.tech/firmware-util.sh; sudo install -Dt /usr/local/bin -m 755 firmware-util.sh; sudo firmware-util.sh
ここで「Full UEFI Firmware」を選択することで、いきなりですがもうブートローダが汎用的なUEFIファームウェアに書き換えられます。
リブートするとWindows端末によくありそうなPOST画面が出てきますので、escを押してUSBからブートさせれば他OSを導入できるようになります。Microsoftが提供しているWindows 11 ISOを使って『rufus』から作成したWindows 11のUSBインストーラを使ってWindowsのインストールを進めていきましょう。途中のパーティション削除が(数が多くて)ちょっと面倒ですが、それだけ乗り越えれば大丈夫です。
Windows自体は数十分で簡単に入り、起動して初期設定を済ませたらドライバを入れていきます。Pixelbook用のドライバを入れるためには、Windowsをテストモードにしておくことが重要です。Windowsでテストモードに入るには、管理者権限のあるWindows PowerShellから以下のように入力します。
> bcdedit /set TESTSIGNING ON
この後、再起動すればテストモードの文字列が画面右下に出てくるはずです。これで署名のないドライバを導入できるようになるので、大半がユーザーのビルドであるPixelbook用の手製ドライバが使えます。
