Apple iPhone 14 Pro (A2889) - 6GB/512GB Deep Purple
あの、Touch Barの再来のようなダイナミックアイランド、パンチホールを有効活用したのか無駄遣いしたのかよく分からない通知を実際に使って馬鹿にしたくて、iPhone 14 Proを買いました。
もはやiPhoneがどんな成長を遂げているかにあまり興味を持てなくなっていて、Androidのほうが進歩が早いのだからAndroid使えばいいじゃん、という立ち位置からのレビューです。
前面はシンメトリーな左右対称デザインで、非常にシンプルです。OSがAndroidならぼくはこのスマートフォンを人に勧める第一候補にしていたと思います。それくらいデザインは質実剛健でシンプル。
背面はアシンメトリーでとにかく巨大なカメラが目を引きます。すでに縦を半分に割ってもカメラは右側に飛び出ていて、本当に大きな領域となっています。このカメラ、Z軸方向にも飛び出ていて、その跳び出方は3mmもあってびっくりします。このカメラモジュールのおかげで、手に持つと非常にトップヘビーです。
発表前にはFace IDとパンチホールカメラが分かれた状態の、画面に2つ穴があるリーク画像が出回っていたのですが、あれは実はほぼ正解です。この2つの穴の真ん中はソフトウェア的に塗りつぶされていて黒く見えるだけで、ハードウェア的には画面表示ができる領域になっています。ここが使われることはありませんが、常時黒表示の領域になっていることは覚えておいて損はないかもしれません。
お値段はKDDI版なので約23万円と、GalaxyならGalaxy Z Fold4が買える金額でした。ここから店舗施策やキャリアの販促施策で3万円ほど値引きが受けられます。折りたためるといった付加価値がない以上、スレート型の従来式スマートフォンでは非常に高額な部類だと思うので心して買うべきです。でも、予約開始当日に予約したときはお値段が発表されていなかったんですよ。
ぼくは予約開始の0時から20分くらい出遅れてしまったので、Apple Storeではすでに4~5週間待ちの表示になっていました。KDDIユーザーなので機種変更でいいやと思い、メインの番号の機種変更という扱いで、au Online Shopで予約しKDDI直営店舗での受け取りを指定しました。おそらくは店舗施策があるだろうと思ったからです。
Apple Storeが長期待ちである以上、KDDIも同じかそれ以上に待つだろうと油断しきっていて、発売前日に「ご用意できました」メール、発売当日に「お越しをお待ちしています」メールが来ていることにはこれらが〝迷惑メール〟に入っていたこともあって気づかず(ついでに言えば両日とも朝から展示会に行っていて忙しかった)、発売翌日の「明日にはキャンセル扱いになってしまいます」メールで初めて実は発売当日に買えたということに気づきました……!
で、予約した直営店舗でプラン変更なども含めて店舗施策を受けて少しでも安く買おうとしたわけですが、その結果としての約3万円引きなので、まあよかったのではないでしょうか。iPhoneはなぜかキャリア版のほうがApple直販より4万円ほど高いので、ちょっとでも是正してくれるならよきです。なお、古いiPhone (SE3)を下取りしてもらおうと思って持って行ったのですが、「市井の買い取り屋さんのほうが高く買ってくれますよ」と、暗に中古買取業者を推奨されましたので下取りなしでの価格です。
担当してくれた店員さんの話では、KDDIに毎月5~6万円くらいの料金をカード払いで支払っていて、かんたん決済も上限いっぱいまで使っているので、そういうところが評価されて優先的に在庫が回ってくるというような闇の仕組みがあるらしく、つまりいわゆるクレヒス的な、上客を優先するというものがあるわけですね。なお、直営であっても当日入荷は3台しかなかったようです。入手困難なんですね……。
──まあ、言ってしまえば〝携帯電話を一括現金払いで買えないような貧民が、無理に割賦で買うような携帯電話ではない〟んですよ。だからこのような闇の施策はある意味正しくもあって、貧乏人が無理矢理Proを買って割賦も払えなくて回線停止→強制解約のコンボで、その後の端末代金の回収もできないような状況を通信キャリア側としては当然恐れているわけで、きちんとそれなりの格のあるカード会社のクレジットカードで代金を遅延なく支払えていて、自社の決済代行サービスなどもきちんと最大限に活用してくれる、そういう顧客を大事にするという姿勢は批判すべき対象ではなく、むしろ賞賛に値すると思います。
買って当日に量販店で買ったものは、GOD GLASS『超風神 不壊 反射防止』というガラスフィルムと、POWER SUPPORT (パワサポ)『AirJacket スモークマット』というハードケースです。どちらも以前より愛用しているメーカーですね。この2つでほぼフルカバーになるので、わりとおすすめのサプライ品です。それから、カメラレンズカバーを保護するためのガラス、Premium Style『全面保護 CAMERA FULL PROTECTOR スーパークリア』という製品も買っています。モジュール型になっていて、がっちりとレンズ部分を覆って保護します。
iPhone 6sを最後に一線から退かせていたiPhoneを再びメイン機に据えるという大転換なので、事前に準備していたことは2つあります。写真ライブラリと音楽ライブラリの大移動です。
写真は今まで容量無制限のAmazon Photosに置いていたのですが、これをiCloud+で自分だけを相手に共有する共有ライブラリを作るという小技で、容量無制限のライブラリとして扱う手法で移動させました。このようにすると、iCloudの自分の容量を食いません。iCloud+の2TBプランなので写真くらい行けるっしょと思うのですが、筆者は1997年のデジタルカメラ移行後ほぼすべての写真を撮り溜めてきており、すでに5TB近くあるので無理です。
音楽は今までYouTube MusicにアップロードしていたものをGoogle Takeoutを使ってエクスポートして、以前からApple Musicを契約しているのでそちらへアップロードし直しました。これで、持っている楽曲がApple Musicにあるものならそちらを使ってくれるので、ロスレスで聴くことができるようになりました。
あとはOneDriveで撮った写真をクラウドにアップロードさせ、LightroomでRAWを処理してクラウドと同期させ、最終的に選別した写真をiCloudの写真ライブラリに落とし込めばよいので、だいたいのものをAppleの軍門のクラウドで運用していくことが可能になりました。
Lightning端子は、まあ欲を言えば程度でUSB-Cならよかったかもねとは思いますが、そんなにこだわりポイントではないです。むしろ、Apple Pencil 2ndに対応していてほしかったなあ。GalaxyならSペン対応なのになあ。
カメラは文句ない出来で、新設されたシネマティックモードもよい感じだと思います。日常の光景をちょっと非日常に切り取るためのカメラという感じですね。3眼すべてで同じ色調で撮れるのもよくできています。
本体のUIとしては、パンチホールを使わない従来方式の通知バナーも表示されるので一貫性がないなーとも思わないではないのですが、それ以外の点ではさすがにバージョン16まで成熟したiOSではありますので、使いづらいと思ったシーンは今の今までないです。いちばん使い勝手が違って困っているのは、家の鍵であるスマートロック『Qrio Lock』がAndroidみたいに解錠ウィジェットをホーム画面に置いておくということができず、いちいちアプリを起動しないとならないということくらい。
常時表示(AOD)が明るすぎるという評もあるのですが、最近のAndroidもこれくらいの明るさはあるので、たぶん著者が古いOnePlusなどを使っているというだけの話だと思います。ただ、ロック画面から常時表示に切り替わるときに、ほぼ輝度を落としてダークモードにしているだけのような感じのエフェクトがかかるので、あんまり美しくは感じないです。
たぶん、こういうところは徐々に改善されていくと思うので、今あんまりとやかく言っても仕方ないです。iOSの後付けで進化していく感じをいつもどおりにやってくれると思います。
昔のiOSはアプリ間でのデータのやりとりが著しく制限されていて、カメラアプリから現像アプリにデータを送ることすら標準の写真アプリを経由しないとできなかったわけですが、今は『シンプル RAW カメラ』で撮ってそのまま『Lightroom』へ送るということが簡単にできるようになっています。

