OnePlus Ace Pro 原神限定版 (胡桃 Fu Tao 限定版)
OnePlusのグローバルフラッグシップ端末 OnePlus 10Tの中国版である〝OnePlus Ace Pro〟をカスタマイズした『OnePlus Ace Pro 原神限定版』を買いました。原神の胡桃(フータオ)というキャラクターを全面にデザインしており、10月に行われた公式販売は開始3秒で売り切れたのですが、なんとか2秒目くらいに滑り込めて買えたので、中国の友人経由で転送してもらい、この日に届きました。
本体と付属ケースです。
このSIMピンが欲しかっただけなんだよ。
中国語の公式フォーラムに登録して所定の手順を踏まないと買えないなど、今回の公式販売には様々な制約があったので、一般的には転売ルートから買うほうが楽できたと思われます。公式販売の価格は日本円にして約9万円程度の端末ではあるのですが、輸出入の諸税や運送料・運送保険などを加味すると10万円台の後半くらい(※筆者の場合は計19万近く払っています)になるので、実は転売のほうがお得なのでは? とも思ったりしますが、筆者はこの端末に付属する、ゲーム内アイテム〝護摩の杖〟をモチーフにしたSIMピンが欲しくて何としても買おうってなったので、別に値段はどうでもよかったのです。正直なところ、端末のスペックも調べなかったし知りもせず買いました。
OnePlus Ace Pro 原神限定版の主なスペックとしては、Snapdragon 8+ Gen.1に16/512GBという完全な最先端のフラッグシップ端末でして、コラボ端末だしなんかXperia Aceとかゴミ端末だし同じAceだからボロいんだろうという適当な予想を覆されました。
爆熱で知られるSnapdragon 8 Gen.1から相当程度の改善を見せた発熱を実現している最新のSoCに、この原神限定版には簡易液冷的な機構の端末ケースが付属しています。これはゲームしていて本当に熱くなくてすごい。デザインもとても凝っています。
本体のデザインは、正面こそ通常のOnePlus Ace Proですが、背面がエッチングでこれでもかとデザインされており、フータオのモチーフが散りばめられています。すごいのは、カメラバンプの4つあるホールのひとつがLEDフラッシュライト兼測距センサになっているのですが、ここにフータオの瞳などに描かれる、胡桃の花の模様が入っています。とても細やかにデザインされた端末です。
さて、OnePlus 10TのOSはOnePlus伝統のCyanogenModベースである『OxygenOS』なのですが、OnePlus Ace ProのOSは親会社であるOppo系の『ColorOS』です。グローバルと中華圏でOSを変えているのですね。
中国や韓国メーカーのAndroid系端末は〝テーマ機能〟が豊富という特徴がありますが、この原神限定版でもそれは遺憾なく発揮されており、動くロック画面からホーム画面の統一された世界観のアイコンに至るまで、しっかり原神!フータオ!という感じになっています。11月半ばにはSamsungが原神コラボ版 Galaxy Z Fold4を発表するのですが、こちらは外装やUIにはそこまで奥深い手が入らず、付属品の類いにこだわる方向性のようです。
中国で販売される端末ですので、もちろんGoogleのサービスは入っていないAndroid系端末となりまして、GMS (Google Mobile Services)を使うためには自分でどうにかする必要があります。この端末は先述のようにColorOSなので、『KK Helper』という便利アプリで一発導入できます。リンク先は中国ではそれなりにメジャーどころのダウンロードサイトにしてありますが、リスクがある可能性についてはそういうものなので許容してください。〝高速下載〟というボタンからダウンロードできるので、あとはどうにか調理しましょう。
シンプルにGoogle Play StoreとGoogle Play Games (とGoogle Contacts Sync)だけを入れてくれるタイプのものなので、あとはGoogle Play Storeから好きなものを入れられます。幸運なことに、この端末の正式型番である〝PGP110〟はGoogle Play Protect Certifiedなので、セキュリティ要件の厳しい『Google Pay』なども動作します。
プリインストールの『原神』はmiHoYoブランドでリリースされている中国版で、残念ながら日本を含むグローバル向けのHOYOVERSE IDではログインできません。Google Play Storeから導入できる『原神』(HOYOVERSEブランド)をインストールすれば、いつもどおりプレイできます。
このOnePlus Ace Pro 原神限定版は、ファームウェアレベルで原神に向けた最適化処理がなされているのですが、このうちのひとつに原神が動いているときはフレームレートを59.xxfpsで安定させるという極限までのチューニング処理が入っていて、この最適化処理がアプリの名前空間決め打ちなので中国版の原神にしか働きません。なので、グローバルの原神をプレイしていると58fpsなど下方に割り込むことがあって、フレームレート絶対主義者には耐えられないことでしょう。いいんだよ、これは中国版端末なんだから。
なお、その他一般のゲーミフィケーション処理は実行できるので、ベースクロックをあげたり通知や着信の割り込みをOFFにしたり裏のアプリを落としたりというよくあるあれは効きます。120Hzを使いこなせるゲームをやっていないのでそっちは知りませんが、90Hz対応のPUBG MOBILEやNEW STATE MOBILEなどはいずれも1試合通して至極快適でした。蛇足としては、PUBG MOBILEの中国版『和平精英』の中国公式リーグ指定端末がOnePlus Ace Proだそうです。
個人的な推しポイントとしては、付属ケースの下部にきちんとカメラバンプと同じ高さの突起が設けられていて、机に置いてゲームをプレイする際にガタつかないようになっています。しかもデザインにちゃんと溶け込むよう配慮されている。こういう細かい心遣いが素晴らしいですね。
カメラバンプ…… カメラ…… 写真…… 画質…… えぇー、一応やっとくか。。
3眼カメラが付いていますが、先代であるOnePlus 10と比べると〝Hasselblad〟ロゴが消えました。ここはまあ海の向こうでもいろいろ揉めてたようですが、結局最後は出てくる写真で勝負しろやって話でしかないので、その写真の話としては充分及第点を与えられる画像が得られると、個人的には思います。
一般的なメーカーの話として、ロゴの有無で光学系を大きく変えるなんてことはほとんど有り得なくて、HuaweiだってLeicaロゴが外れても同じ光学系で今もやっているし、Zeissロゴを得たvivoだって突然Zeissに変わった光学系を使いこなせていないし、Leicaロゴを得ることになったXiaomiが突然画質最高になったわけでもないんです。あんま自国の、しかも応援しているチームのスポンサーを批判したくはないけど、ソニーなんかプロテクターガラスをコーティングしてるよってだけの話であるZeiss Tロゴを付けることで〝わー、Zeissなんだー!〟って印象操作してるわけで最悪じゃないですか(XperiaはZeiss光学系ではなく表面ガラスのT\コーティングだけ。唯一の例外はXperia PRO-IでZeiss光学系初採用となったTessorレンズだけである)。
なので、Hasselbladロゴなんてあったってなくたって、結局はOnePlusの処理系を通した写真が出てくるわけで、本質的な変化があったかというと画像を見た感じでは変化ないと思います。
メインカメラが50MPあって10億色の感光素子なので、DCI-P10的な写真が撮れたり撮れなかったりします。肉眼では区別付かないでしょう。これはセンサが受けた光の生データであるRAWをドット単位で見比べてようやく分かるような話でしかないのですが、まあそんなことをしても結局メインの勝負どころはポストプロセスがどうなっているかという話なので、出てきた写真がきれいかどうか。
そういう意味でのきれいさを求めるなら、Huawei Mate50 Proとかvivo X90 Pro+とかを使うのがよいのでしょう。Adobe Lightroomでせこせこと1枚1枚に時間をかけてじっくり現像するのが好きなら、50MPのRAWを扱うのもまた一興。
ただ、本格的にゲーミングとして耐えうる実用性を持ったコラボ端末としては、カメラ性能は一級なのではないかと思います。いわゆるゲーミングスマホのカメラはクソ揃いだし、カメラに注目して開発されているコラボ端末というのもあんまりない。いいところを突いていると思いますよ。



