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PalmOne Palm m515 (米国版)

Date.
2020-11-10
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WorkPad c505になかなか出会えないので、後継機であるPalm m515をeBayで買いました。Palm OS 4.1系 (MIPS)では最後の機種となり、この後はGarnet OS (ARM)となってネットワークへの対応などが進んでいきます。そういう意味ではスタンドアロン型PDAの最後の機種とも言えるかもしれません。

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Palm Vxから進歩している点はカラー液晶 (256色)となったことですが、Palm自身はハイレゾ解像度への対応がかなり遅かったので、この機種でも240x240pxであることは変わりません。文字入力体系がGraffiti 2になっているなど細かな違いはありますが、基本的にはOSバージョンが一緒なのでできることも一緒です。

本機はJ-OS Vの動作確認済み機種ではありませんが、J-OSで日本語化すること自体はできます。一部ローカライザがあたらないですが、それくらい。

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筆者が最後に使ったPalm OS端末がWorkPad c505なのでカラー対応アプリの遺産が一部残っていて、WorkPad c3では表示できなかったものが使えるようになりました。ちなみに液晶は透過型なので、電源ボタン長押しでバックライトを切っても使えます。

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バイブレータや通知LEDなど、現代のスマートフォンの礎となった機能群が乗り始めたのもこのころで、GoogleやMicrosoftなどのクラウドと同期することができるのなら、今でも第一線だろうなという感じがします。そういう意味ではつくづくもったいないOSでしたね。

現代においては、有償の『CompanionLink』というアプリがGoogle/OutlookからPalm Desktopへの同期をサポートしています。

CompanionLinkにはエディションがたくさんあるのですが、ProまたはExpressを買うといろいろなものと同期できる上にプロファイル機能があって同期セットをいくつも作れるのでつぶしがききそうです。筆者はProでGoogle→OutlookからOutlook→Palm Desktopと2段階(そこからのHotSyncを含めれば3段階)の同期にすることで、PC側のMicrosoft 365ともデータが同期されるように設定しました。

なお、m500シリーズにはSDカードスロットが付いていて、これはSDIO規格に対応しています。BluetoothやWi-Fiカードが純正オプションでも存在していました。これらを使うと、ネットワーク経由でもHotSyncすることが可能です。同時期のソニー CLIEはこれらを内蔵していたので、メーカーのコネクティビティに対する考え方の違いが現れていますね。

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この後のPalmはWindows Mobileへのシフトを始め、名機として名高いTreo 750などの傑作を産み出しつつも、次第に傾いていきます。現在は中国TCLの傘下です。Nokiaみたいに過去の機種のリバイバルなどをやってくれれば、必ず買うのですが。

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