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KDDI/Samsung Galaxy Z Flip SCV47 - Mirror Black

Date.
2020-03-06
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携帯電話は再び折りたたむ時代になりました。大きかったGalaxy Foldの反省を活かした小型折り畳みスマートフォン『Galaxy Z Flip』のau版を買いました。これを最後の4Gスマートフォンにする予定です。次からは5Gね。

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Galaxy Z Flipは、開くと6.7インチの大画面・折りたたむとその半分に収まる、要するにポケットに楽々入るサイズの携帯電話です。Galaxy Foldはギミックを優先していて結果的に使いやすいという端末ではなかったですが、Z Flipは実用性を求めて折りたたんだという形の端末となっています。

楽になった購入方法

au直営店で回線契約を伴わない形で一括購入したので、即日SIMロック解除が可能でした。契約しなくてもキャリア版の携帯電話買えるようになったのすごくよい。予約開始と同時に予約して約1週間遅れで到着しているので、品薄度がわかります。約18万円と高価なモデルではありますが、人気なんですかね。

au取扱店(ふつうのauショップ)では、回線契約を伴わない形での端末購入自体はできるのですが、購入から100日間はSIMロック解除を行うことができません。これを回避できるのがau直営店 (au SHINJUKU的なやつ)で購入することです。au直営店であれば即日のSIMロック解除を行うことが可能で、端末購入時に一緒に処理を行ってくれます。これが楽でいい。

折りたためる、ということ

折りたためるメインスクリーンは6.7インチの1080p OLEDですが、画面比率が21.9:9とXperia 1などより縦長になっており、Infinity-Oのパンチホールカメラも搭載しています。ただし、指紋認証までは内蔵することができなかったようで、サイドボタンへと移動しています。

折りたためるということは表示面が曲がるわけですが、これはFoldのプラスチック基板から超薄型ガラス基板の有機ELに変わり、硬度が増しています。ちなみに曲がるとはいってもサードパーティ製の曲げに強いTPUフィルムなども存在しますし、最初から1枚フィルムが噛んでいるので剥き身で使うことにはならないです。初期フィルムは傷つきやすい傾向があるようなので、TPUフィルムを貼れる技術があるなら貼ったほうがいいと思います。

フィルムについて

フィルムはミヤビックス社のTPUフィルム『OverLay FLEX』を表裏ともに買いました。ディスプレイ面はちゃんと曲げても大丈夫だし、背面はガラスの曲面までカバーしてくれるので結構な安心感があります。気泡を入れてしまうと大きなものは残りやすいので、なるべく作らないように貼り付けるのがよいと思います。

ケースあれこれ

ケースは、ロア・インターナショナル社のarareeブランドより『Aero』のレッドとブラックを買いました。つまり、上と下で色と変えた。黒と赤はロマンだよね。

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ストラップホールがあるのがわりと便利なところで、手に持っているときの安心感が違います。あといつもの薄型バンカーリングも下半身のほうに取り付けています。

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その後のある日、思い立って余った片割れのケースを塗装しました。プライマー (塗装下地) + メインの塗料 + つや消しクリアの仕上げ塗装と、3層の塗装です。

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そのままだと芸がないなと思って、3Mのダイノックフィルムのカーボンシリーズを使って装飾を施しました。

次に、韓国のGRIDAというブランドのパステルカラーなケースを買いました。

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これ、ぱっと見はすごい可愛くていいんですが、端々の塗装ができていなくて下地が出ていたり、成型時のバリがそのまま残っている部分があったり、細かな仕上げ部分が荒いです。カラーは26色あるそうなので、色で勝負したい方は検索してみてください。

満足いったケースとしては、Spigenの『Thin Fit』です。

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これは、仕上げの丁寧さもそうですし、製品の薄さもよいです。装着してもほかのケースよりちょっと小ぶりな感じになるので、手への収まりがとてもよくて気に入りました。

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色が地味なので、これもダイノックフィルムで装飾を施しました。モノトーン系で揃えたいなと思って、石目とカーボンです。

端末スペックについて

本機は2020年の2月末にリリースされた端末ですが、SoCは最新のSnapdragon 865と比べて1世代前となるゲーム向けSoC、Snapdragon 855+となっています。つまり、4G止まりです。あくまでもコンセプトデザインを実用化した体です。シングルSIMでmicroSDカードスロットもありません。ストレージは内蔵の256GBのみに頼ることとなります。おサイフケータイや防水防塵などの日本機能もないです。曲がるという機能性にどこまで惚れ込めるかが、この端末を使うにあたって重要なことだと思います。

5Gに対応しない理由としては、今のところ5G端末は大型化の傾向があって、このような小型端末に向く設計が研究途上にあるというところだと思います。

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で、折りたためて何ができるのというところですが、基本的には何もできません。この端末は、縦長大画面を小さく持ち運べるという点が最大のメリットであって、例えばカメラのUIが折りたたみに応じて小変化したりはしますが、すごい機能性というものはないです。ぼくはヒンジ部分のGalaxyロゴが、光の加減によって色を変えるという細かいところが好きです。

大きさ厚さ問題について

折りたたんだら結局スマートフォン2台ぶんの厚みになるじゃんと思うのですが、これが折りたたんだ本体サイズはPalm Phoneなどとそんなに大きく違わず、厚みもちょっと分厚いレベル(折りたたんだときの最薄部で約14mm)に収まるので、個人的には充分許容範囲でした。ちょっと大げさに言えば、AirPods Proのケースと体積があまり変わらない。

なお、この〝縦に折りたためる〟形状は今後Androidのスタンダードとして開発SDKに取り入れられていく予定で、すでにGoogle Duoなどの一部Google純正アプリが折りたたんだスタイルでの利用に対応しています。

備わっている便利機能について

Galaxy Foldは背面にも大型の有機ELパネルを持っていましたが、これはなりを潜めて1.1インチの小さなウィンドウ(カバー画面)になりました。ただ、小さくなってもタップやスワイプには反応します。たたんだ状態で、ダブルタップで時計やバッテリー残量を表示させ、通知があれば右スワイプで通知アイコンの一覧を見られます。通知アイコンをタップしてメインスクリーンを開くとアプリが開いている、という細かい実装もあります。実用一辺倒。

ゲーム向けSoCということで、公式にオーバークロック耐性があります。これは、ゲームアプリを入れて『Game Launcher』からブースト機能を有効化することで発揮されます。最近よくある120Hzディスプレイなどよりよっぽど実用的で、なぜならだいたいのゲームはフレームレートが60Hz止まりなので、ベースクロックが高いほうがゲームでは有利だからです。これなら120Hz対応ゲーム以外でも機能するわけで、特にFPSなどで強みを発揮します。見せかけだけの張りぼて機能で端末を売るのをやめてほしい。

ゲーマー向けとしてはもうひとつ強みがあって、スクリーンがフラットであり、周囲にしっかりとした金属のフレームがあるという点が挙げられます。これは手のひらなどでの誤タッチを防いでくれ、スクリーン境界ギリギリのタッチが判定無効になるなどの誤入力もないわけですから、バトルロイヤルものなどの即応性と正確性が求められるジャンルでは非常に有効です。

なお、携帯電話としてのロジックボードは上半身に入っているようで、ゲームをしているとそちら側がほんのり温かくなってきます。下半身はたぶんバッテリーで占められている。

カメラ対決について

最近のスマートフォン市場では欠かせないカメラ対決ですが、本機はデュアルカメラ搭載端末としても独特で、アウト側には広角レンズと超広角レンズしか搭載していません。ほかの端末のように、片方が望遠という構成ではないのです。これは、セルフィー向けに力を入れた結果でもあると言え、たたんだ状態でも(いちばん写りがきれいな)広角カメラで自分と背景を収めた写真を撮れるよう、カメラ起動時にたたんであるとカバー画面がファインダーになる仕組みを持っています。インカメラもパンチホール実装できちんとありますが、もちろん写りはメインカメラに及ばないわけで。

カメラの写りは、コンセプトフォンとしては「思った以上によい」というのが正直な感想です。Galaxyとして標準的な写りを確保しており、いわゆるiPhoneよりはマシというレベルを実現しています。

日々の生活のための携帯電話として使っているので、食べ物の写真はいっぱい撮っているのですが、レビュー用の定点撮影をまだ行えていません。そのうち更新すると思います。

そのほかの機能

地味に熱い競争になっている高速充電についてもワイヤード/ワイヤレスともに対応していて、充電時間は短いです。ワイヤレス部分はリバースチャージにも対応しているので、Qi/PWA対応機器を充電させてあげることができます。ちなみに、バッテリー容量は3300mAhと標準的。

これらの先進機能でオミットされた部位としては、スピーカーがあります。Tuned by AKGではありますが、モノラルスピーカーです。スマートフォンでよくあるステレオスピーカーのように、イヤースピーカー側からは音が出ていません。

ところで、SCV47はキャリアモデルですから当然キャリアのプリインストール、いわゆるブロートウェアが入っているわけですが、わりと必要最低限のものしか入っていなくて、ほとんどがアンインストールか無効化できるので、ほぼまっさらの状態にすることが可能です。また、日本向けモデルなので海外版でのSamsungロゴがGalaxyロゴに置き換わってはいるものの、auロゴが入っておらず、背面に小さくキャリア型番のSCV47という印字があるのみです。主張が控えめ。

総括してみる

最初は、サイズ感や折りたためることそのものに疑問符があったのですが、使うにつれてその違和感は解消し、むしろふつうのスマートフォンが折りたためないことを不思議に思うようになります。折りたたむ技術があるのなら最初から折りたためばいいし、専有面積を小さくできることはよいことなのだと思います。それくらい、折りたためて展開できることがふつうで当たり前に感じられる端末です。それはやはり、手のひらに収まるサイズ感があってこそだと思うんですよ。実用的なギミックって大事。

欲しいなと思う機能は、カバー画面周りの機能がシンプルすぎるので、通知が来たらアイコンを表示してくれるとか通知リマインダがここにも出てほしいとかそういうところ(※Edge Lightingの対象に設定したアプリは、通知が来たときにカバー画面にアイコンとアプリ名が表示されます)。それ以外はあんまり望むところがないくらい完成されています。

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なお、Samsung直営店舗であるGalaxy Harajukuにて、3月12日よりGalaxy Z Flip THOM BROWNE Editionの展示が開始されています。この限定版は、オリジナル外装のGalaxy Z Flipに同じデザインのGalaxy BudsやGalaxy Watch Activeなどが付いてくる豪華版となっています。日本での発売予定はありませんが、非常にきれいなデザインなので売ってほしいなと思います。

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