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Sony Walkman NW-A105 - 16GB/Black

Date.
2020-03-25
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OSがAndroid 9となり、Google Play対応によって各種ストリーミングサービスが使えるようになった、新しい世代のWalkmanを買いました。microSDスロットがあるので、本体容量は最小限でよかった。

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S-Master HX/DSEE HXへの対応と、アンビエントサウンドモード(外音取り込み機能)やHi-Res Wireless (apt-X HD)対応など、各種機能がAの2桁番台よりブラッシュアップされています。PCに接続して32bit/384KHzなUSB DACとして使うこともできます。

Android端末として見たとき、ARM Cortex-A53 Quad coreなSoC (※NXPのi.MX 8M Mini Quadであると言われています)と4GBのメモリが搭載されている、3.6インチHD+な液晶を持つ小型軽量端末です。大きな携帯電話を持ち慣れた皆様においては、とても小さく感じると思いますし、これくらい持って歩くのは余裕でしょう。

この製品は、マスプロダクトではない

ただし、この製品がマスなプロダクトではなくニッチなプロダクトであるということには注意が必要です。以下に述べます。

Walkmanとしての『W.ミュージック』アプリは従来とほぼ同じ操作性を実現しています。音楽再生中にタスクを落としてしまうと再生が中断されてしまうのが従来と違っていて玉に瑕。Walkman以外の音楽アプリ(例えばストリーミング配信サービスなど)が使えるわけですが、ここはちょっと注意が必要で、最大の音質は16bit/48KHzまでです。W.ミュージックだけその制約がないという状態のようです。

Aシリーズのエントリである本機は、従来と同じくDSDはPCM変換で再生される状態で、ほかの音楽ファイル形式に関してはあまり制約がありません。S-Master HXが提供するアンプは16ohm/35+35Wと、それほど出力が高くありません。インピーダンスによっては音量が小さく感じられるかもしれません。

ノイズキャンセリング/アンビエントサウンドモードは、搭載されたことに期待値があるかもしれませんが、残念ながらこの機能はソニーの特定のヘッドホンでしか動作しません。なので、ふだんは使わない機能だと覚えておけばよいでしょう。たぶん全ユーザーの0.1%も、この機能を使える人間はいないと思われます。

音質設定アプリに関しても注意点があります。これは、Bluetooth接続時は機能しないということです。ワイヤードのイヤホン/ヘッドホンが必須となっています。イコライザ、DCフェーズリニアライザ、ノーマライザ、バイナルプロセッサと多岐にわたる機能が提供されており、せめてイコライザくらいはBluetoothでも使えてくれればと思うのですが、なぜこんな設計になってしまったのでしょう。

そして、最後にもうひとつだけ注意点があります。本機のワイヤレス機能を有効にしている場合、バッテリーが著しく消費されていく問題があります。何もせず放置している状態でも、フル充電から1日経てば電源が切れているレベルで、バッテリーが持ちません。時は2020年、いったい誰がワイヤレス接続が有効か無効かを気にするというのでしょうか。炊飯器がインターネットにつながる時代において、バッテリードレインが問題になる点に関しては正直絶句ものです。

これらの問題点を押してなお、この製品を使う人間というのは、つまり高級なイヤホン/ヘッドホンを持っていて、携帯音楽プレイヤーからの音質に絶対的なこだわりのあるユーザーであるということです。そして、その音質を聞き分けられる能力も要求されます。この音でなければだめという人物だけが、この製品を所持して活用していける人物だということです。

すべての条件をクリアして、この製品を純粋な音楽プレイヤーであると割り切ってワイヤレス機能をオフにし、音楽だけを楽しんだ場合、連続再生時間はだいたい18時間くらいかなという感じになります。ただし、機内モードでのスタンバイ時にも1時間2~3%くらいずつ消費していくようなので、数日間で細切れに使っていくということはできません。その前にバッテリーが尽きてしまうからです。

そういうところを無視して音質面だけ考えた場合、この価格帯では頭ひとつ抜きん出ているのでは、という感触を得ました。3万円でこの音なら全然アリじゃん、と。毎日こまめな充電を心がけられるのであれば、この製品は音楽プレイヤーとして唯一無二の性能を発揮してくれると思います。

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ぼくは、この製品を再生しながら放置した際、カセットテープの画面になる機能が気に入っています。音楽の曲調によって、テープの種類が変わるところも芸が細かいです。こういう可愛さで誤魔化しに来たか、と思わないでもないですが。

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