Home

Sony α ILCE-QX1

Date.
2021-08-03
Category.

ソニーが販売した〝レンズスタイルカメラ〟の究極系、α QX1を買いました。レンズスタイルカメラは、デジタルカメラの基幹システムだけを内包し、ディスプレイや操作系をすべてWi-Fi Directで接続したスマートフォンに任せる、という一風変わったシステムでした。このQX1は『α』の名を冠し、型番に〝ILCE〟があることから分かるように、れっきとしたαの一員です。

画像

レンズスタイルカメラ自体はQX1を最後にリリースされていませんが、この基幹技術は今のαにも受け継がれており、Wi-Fi制御に使うアプリも共通のものです。QX1は(QX10/30/100などの) 1インチセンサを搭載する他のレンズスタイルカメラと違ってAPS-Cセンサのカメラであり、交換式レンズシステムはEマウントのαと共通という、世界最小クラスのAPS-Cミラーレス一眼カメラでもあります。ここが『α』であるゆえんです。

表示系がばっさり切り捨てられていることから、ほぼ同時期に発売された姉妹機のα5100と比べても本体サイズは小さくまとまっており、あと必要なのはiOSかAndroidのスマートフォンだけです。つまり、QX1はα5100の基幹システムを持ってきたものということになります。

描写はソニーらしいくっきりした写真で、キットレンズであるパンケーキレンズ『SELP1650』は、焦点距離16-50mmの標準ズーム(F値3.5-5.6)で、35mm換算で24-75mmの撮影が可能です。箱出しでスマホさえ用意すればよい、というのはパッケージとしてとてもよかったと思います(キットレンズのないボディだけのラインアップもありました)。

画像

手持ちの単焦点レンズ『SEL50F18』では換算75mm相当となり、中望遠の域になります。スマートフォンに取り付けた状態だと、かなり迫力ある感じが出てきてカメラ感があります。個人的には、ZeissレンズのSEL35F14Z (52.5mm相当)とSEL24F18Z (36mm相当)で扱うことが多いです。これくらい範囲での手持ちポートレートに向いています。

スマホアプリ側にも表示される内容ではありますが、カメラ本体の右サイドにも小さな液晶が付いていて、Wi-Fiが起動させているかやmicroSDカードの有無などが確認できます。

アプリの表示はαのインタフェースを簡略化したようなもので、項目にタッチして直接操作します。MFモードはありますがDMFは使えないなどの制約はあるものの、基本的にαに慣れている人なら分かるような操作系です。

アプリ側からシャッターを切るとWi-Fi Direct経由なのでどうしてもタイムラグがあり、フレーミングの参考画面と考えて本体側のシャッターボタンを使ったほうが安定した写真が撮れます。ここの改善が必要だったのでしょうが、その前に製品ラインが途絶えてしまいました。

ちなみにこのシャッターボタン、電源を入れさえすればスマートフォンと接続していなくても使うことができます。露出もホワイトバランスもフレーミングも何もかもわかりませんが、とりあえず単体で写真を撮ることもできる、と。

今のαはイケイケなので、このような隙間商法のカメラはなかなか出てきそうにありませんが、35mmフルサイズ対応のQXも見てみたかったですね。

ソーシャルメディア

Backspace Dev-Team 公式
@Backspace_Dev

お問い合わせ

このWebサイトについてのご意見・ご感想、記事についてのご質問、または執筆のご依頼などございましたら、こちらへお問い合わせください。

広告について

このWebサイトでは、Google Adsenseによる自動広告を実施しています。