ROLEX DATEJUST 36 Ref.126234G を Sony wena 3 でスマートウォッチにする試み
これまで Apple Watch、Galaxy Watch4 とやってきたデュアルスマートウォッチ化の試みですが、番外編としてROLEXの時計バンドを換装して〝いわゆる高級時計をスマートウォッチにする〟という、世界的にもあまり例を見ないような気がする試みをやっていきたいと思います。
シンプルで端正な佇まいのデイトジャスト 36は、ラグジュアリーシーンにおけるROLEXの定番中の定番ですが、機械式ですから電力も使わず、当然スマートフォンと連携することもできません。それはおろか、人がゼンマイを巻かないと3日で時計の機能自体が停止します。それを補うためにあるのがスマートウォッチとしてのwena 3の本来の姿だと思いますので、取り付けていきましょう。
このソニー純正以外のバンドにwena 3を取り付ける試み、バックル部のサイズが結構重要で、長いとセンサと当たってしまい、短いとぐらつきの原因になります。ですので、これまで真似しようとしてきた方々は、ちょうどいいバックルのサイズ感を持つバンドを探すのに苦労されたかと思います。
これまで使ってきたバンドの品番があやふやで表記していなかったりしたのですが、バンビの『BAMBI METAL』ブランドでリリースされている『ブロック ワンタッチ BSB1243TB』が正しいようです。筆者のものはラグ幅24mmのものを流用していますがこれが廃盤になり、現在はラグ幅22mmのみのラインアップになっているようです。
バンドが現行のラグ幅22mmのものであれば、デイトジャスト36のラグ幅は20mmなので、両端を適宜1mmずつ削ればそれで取り付きます。24mmのものの場合は結構盛大に削る必要があるので、リューターの利用をお勧めします。
wena 3は、時計の上側につくバンドに取り付けることになります。wenaのロゴのないほう(下部)が取り付きます。ここはバネ棒を外してほぼそのまま取り替えるだけと思いきや、wena 3のラグ幅が18mmなのでバンド側の軸受け両端を1mmずつ削る必要があります。そして、wenaロゴのあるほう(上側)の、バックルのピンが刺さるほうにあるバネ棒受けに対してバネ棒を差し込んでおきます。これでバックルとwena 3が固定できるようになります。
逆側(時計の下側)のバックルの折れ曲がるところまでを残して、留め具のバネ棒を外してフリーにします。折れ曲がる部分に関しては両面テープなどで留めてしまってもいいかもしれません。
本来であればwena 3とバックルを接続する治具が3000円くらいであるのですが、セイコーシチズンのwena 3付き時計を買わないとアフターパーツとしても売ってくれないので、一刻も早くセイコーシチズンが潰れてソニーが純正販売するようになるよう祈りましょう。
バネ棒をいっぱい使うので、外したものなどをいろいろ流用する必要があるかと思います。なお、バネ棒はヨドバシカメラの時計修理コーナーなどで1本500円程度の実費で売ってくれるので、どうしても入手する必要があるものはサイズを申告してそういったルートを活用するといいのではないかと。
こうして完成した、ROLEX + wena 3の勇姿をここに残しておきます。実用性に関しては、おそらくはApple WatchやGalaxy Watchとの組み合わせのほうが勝ります。こういう方向のはロマンの世界なので、機械式の時計との組み合わせに興味がある方などの参考になればよいと思います。
個人的には、wena 3はホーム画面で〝時間を知る〟ということがパッとできないなど、アナログ時計と併用する思想が徹底されていますので、チラ見で時間を見ようと時計を見ると画面が消えていてワンタップ必要だったりするスマートウォッチとの組み合わせよりは、明確に時間を把握できるなという感触です。今回のように、車や家が買える価格帯の時計と組み合わせる方は本当に少数だと思いますが、片腕だけで通知や着信を知ることができるのは便利ではあり、ラグ幅の合う時計をお持ちの方にはぜひチャレンジしてみてほしいなと思っています。
一応、同バンドのバリエーションカラーの22mm幅ブラックで手順を再現し、加工精度を上げたものを掲載しておきます。
こちらはラグ幅の差が少ないこともあって金ヤスリだけで仕上げられました。なので、22mm幅のものであれば比較的加工難度は低めだと思います。