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Apple AirPods Pro

Date.
2020-01-09
Category.

なぜか在庫があった。

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ノイズキャンセリングを搭載し、インナーイヤー方式になった、AirPods (2nd gen.)の改良版的存在ですね。前々から何度も仕事では使ってはいるのですが、品薄なので自腹で買えずになかなかエントリにできなかった。

AirPodsとちょっと操作方法が違って、再生と一時停止がワンタップではなく2本の指でステムを軽く握ってクリックする操作体系になりました。強く握ったときはノイズキャンセリングのコントロールかSiriを起動するかが設定から選べます。

この子の素晴らしいところを挙げよと言われるといっぱいあるのですが、第一に挙げたいのが耳管内の音響効果を測定する機能が備わっているんですよ。どういうことかというと、イヤースピーカーの指向性に向かって耳管内用の集音マイクが設置されていて、耳の穴の中でどのように音が反響しているかを調べて、随時その人に合わせて音響効果を最適化してくれるんです。副産物として、イヤーピースが耳に合っているのかどうかも調べて教えてくれます。NPUが付いただけでイヤホンはこうなる。もう人間はイヤホンの音響に関して何も考えなくてよくなった。これは、ノイズキャンセリングが付いていることよりすごいことだと個人的には思っております。

そのノイズキャンセリングは、やや強めなソニーより自然なテイストのノイズキャンセリングでして、BOSEのように静寂に包まれるほどでもなく、周囲のノイズを劇的に低減させてくれるという方向のノイズキャンセリングです。これもまた、耳管内用のマイクによってレベルを自動調整してくれます。雑踏のノイズと飛行機のノイズ、dB数としてはかなり違うどちらにも自然適応してくれる、よくできたノイズキャンセリングとなっています。すごいのは強風時の風切り音がほぼ無音なこと。これ、結構マイクがそれを拾っちゃってガサガサいうイヤホンが多いのですが、一瞬風の音を検出するとあとはNPUが瞬時にそれを判断するのでほぼほぼないです。

挙げていくときりがないので、まとめるとAppleがNPUを本気で活用し始めるとこうなるんだなという仕上がりです。iPhoneのカメラにもその情熱を注いでやってよ。

イヤーピースは専用設計品なので、サードパーティが対応するまでは純正択一です。しかし、よく他社製品を研究していると思います。軸を硬くすることで共振を減らし、イヤーチップを柔らかくすることでフィット感の向上に役立てるという、最近のちょっと高めのイヤーピースっぽい設計がなされています。

音の傾向としては、AppleなのかBeatsなのかちょっと判断に困る感じの、中域が強めのサウンドです。EarPodsやAirPodsは高域が強みで、Beatsはその逆で低域が強いわけですが、どちらでもないです。分解能が高くクリアで、傾向的に若干ウオーミーな気はしますが、聴き疲れはまったくありません。しかし、これが内蔵NPUのAIで判断してまでAppleの聴かせたい最高の音作りということなのでしょう。スタジオモニタを聴き慣れている筆者には目新しいですが、コンシューマ向けのリスニングということなら、ほかのどこにもない美しいサウンドです。単純に音だけで言えばBeoPlay E8 2.0がフルワイヤレスでは圧倒的なのですが、ノイズキャンセリング込みで考えると非常によく音の世界観が作り込まれています。というかノイキャンされているという感覚がほとんどなく自然なので、没入型の音楽体験ができます。

Appleのイヤホンは常に他社のイヤホン作りの指標のひとつとなるので、これからはこれが基準になっていくと考えると、2020年のイヤホン市場は非常に楽しみですね。

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