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Sony DSC-RX1RM2を真面目に使っていこうと思った話

Date.
2020-01-31
Category.

35mmフルサイズセンサ、Zeiss Sonnarレンズは焦点距離も35mmの単焦点、手ぶれ補正機構なし、徹底したマニュアル志向の操作体系と、ないないづくしで普段使いしづらいなーと自然に敬遠していたカメラなのですが、最近ようやくその魅力に改めて気づきました。何もないからこそ頭で考える必要があって、ピンの画像を現像時にどうすればいいのかと撮るときに試行錯誤できるんですね。ちょっと真面目に使ってみようと思って環境を整えました。

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フィルタのサイズがRX100シリーズと同じ49mm径で、実はモニタサイズも共通の3インチで保護フィルムさえも同じものでした。このカメラがα由来ではなく、あくまでCyber-shotとして作られていることが感じられます。なので、RX100シリーズにいろいろ投資してきた身としては意外とオプションの使い回しが利くし、本体のサイズ感はα7シリーズにZeissの35mmレンズを取り付けるよりだいぶ小さいので、50mmが基準となっている自分としては〝ちょっと引いて撮ろう〟ということを心がければ、あとはフルサイズセンサが何もかもカバーしてくれるというのが便利なところでした。

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ちょっと心配な点としては、バッテリーが少々心許なくて100枚くらい撮ると死んでしまいます。なので、予備のバッテリーは必須だなーという感じ。『BC-DCX』という型番を伝えて、純正部品扱いのバッテリーチャージャーキットを家電量販店で取り寄せるとよかったです。

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この機械は先述のとおり徹底したアナログ志向があるので、撮影モードとしては半マニュアル的なDMFを選ぶとフォーカスをある程度機械がやってくれて、細かいフォーカシングに集中できます。ソニー型番〝1R〟のRが示すとおり、ローパスフィルタは基本的にOFFで運用する方向に作られているので、可変式とはいえあまり使わない。

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画素数も最大の4千万画素クラスだと細かなブレを拾いやすいので、2千万画素クラスへ落としておいたほうが仕上がりはきれいです。

まだUSB-Cの時代ではないころの機械なので、USB-C to microUSBなケーブルを買ってやると、iPad Pro上のLightroomに直接RAWファイルを読ませることができます。このタイプのケーブルがなかなか売っていないのがちょっと難点。RX1RM3というものが出るのであれば、それはUSB-Cになっているんだろうなと思います。

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F22まで絞れるので実写性能としては、いわゆるピーカンの晴天でもあくまでメリハリのある青空と建造物のどちらもを描写してくれます。フルサイズセンサの活躍どころですね。

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F8まで絞りを戻して無限遠の街並みを写すと、被写界深度の深さと被写体の隅々までの鮮明さには携帯電話などでは絶対に写せないシンプルな驚きがあります。

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解放値のF2付近では若干端々の甘さが見られないこともないですが、1~2段絞ってあげるだけで解消します。カメラの味といってしまえばそれまで程度の本当に若干の甘さなので、気にするほどではありません。また、ここはレンズが専用設計である強みで、樽形補正もカメラに任せれば完璧なレベルです。

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F2~5.6あたりの被写界深度とボケ味は非常に美しく、とても被写体を際立たせてくれるカメラだと思います。毛先と背景の境界などを見ると、昨今の携帯電話のAI補正もすごいとは思うのですが、やはり実物のレンズでしか写せないシャープネスがあります。レンズとセンサの密な連携度が非常に高度なレベルにある印象を受けます。

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マクロ領域には、レンズのダイヤルを0,2m-0,35mmの位置へ回して、レンズを物理的にせり出すことで対応しています。回すと数mm飛び出てきます。マクロはもうフルサイズセンサの独占領域であるというか、圧巻の細かさです。このサイズで20cmまで寄れるというのもよいと思います。

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ローパスフィルタレスなので、夜景も得意なカメラとなっています。暗所ノイズが圧倒的に少ないので、あくまで明瞭な夜の光景を描写します。

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ローパスフィルタレスでよく話題にされる偽色ノイズに関しては、個人的には感じたことがありません。あったとしても昨今のLightroomは優秀なので、自然に補正してくれることでしょう。

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と、ここまで使ってきてみると、そんなに敬遠するほど気難しいカメラではないことがわかってきます。フルオートで使うタイプのカメラではないですが、本体のアシスト機能は実に的確ですし、マニュアルでありながらある種フルオートに近い感覚で使うことができました。対応できるシーンの多様さもさすがのフルサイズといった感じで、スナップしか撮れないというようなことはないです。

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