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初売りで One-Netbook『OneMix 3S』を買う

Date.
2021-01-01
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去年の年頭にMagic-Benの『MAG1』というUMPCをレビューしていますが、今年も最初からUMPCのレビューです。

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Intel Core m3-8100Y(他にCore i7-10510Yのバリエーションあり)に16GB/512GBと、メモリもストレージもこのサイズで何に使うんだというほど盛り盛りの8.4インチUMPCとなっております。だいたいの方のメインPCより多いんじゃないでしょうか。ぼくもです。

MAG1のキー配列と見比べるとわかるのですがOneMix 3Sとまったく同じ配列で、異母兄弟のようなものであることがわかります(MAG1はフォントがオリジナル、OneMix 3SはフォントがArial)。ポインティングデバイスが大きな違い。OneMix 3Sの光学式トラックポイントよりタッチパッドのほうが使いやすいと思うので、MAG1のほうがちょっとだけ便利ですね。MAG1は4G LTEモデルでしたが、OneMix 3Sはモジュールの実装面積がないということでWi-Fiオンリーなのが惜しいところ。

というように、MAG1とほぼ同じようなUMPCを初売りで買うに至りました。だって安かったんだもの。

世の中には様々なサイズのUMPCがリリースされているのですが、個人的にはこの8.4インチくらいがちょうど使いやすいです。iPad miniと同じ画面サイズなわけですが、これくらいあればWindowsの表示スケールを150%程度にして充分実用域です。クラムシェルなMAG1と大きく違うのが、OneMix 3Sは2-in-1のフォームファクタなのでLCD面を360度折り返せること。タブレットスタイルでの実用が可能なのですね。ペンはMPP方式なので、Microsoft Surface対応のものが使えます。

マイナートラブルがあって、どうも机に置くと平らになっていない感じでカタカタするので、中身はどんなもんかなと裏蓋を開けてみるとバッテリーの片方のセルが膨らんでいました。この膨らみ、中身が水素ガスですのでガス抜きするときは注意しないと大事故に至ります。というか最近の安全なバッテリー(iPhoneのとかSamsungのとか)はガス抜き用に特殊な(排出一方通行の)穴が空いているのですが、中華バッテリーなのでそんなことは気にしていない設計。ぼくはOneMix 3Sに円周率を計算させながら負荷をかけてバッテリーを0%まで使い切ってから、お風呂場でデザインナイフの先でそっと穴を開けてガスを抜きました。これも穴の加減を間違えると金属と水素で火花が散って盛大に炎上するので自己責任で。本当は非金属の鋭利なものでそっと小さな穴を開けるのが正しいです。というか本来はこういうことは保証対応してもらうのが正しいです。

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で、改めて開けてみた状態の話なのですが、中身はがっつりとヒートパイプが張り巡らされており、背面と側面にある異常に大きな吸排気口に思わず納得が行くほど。バッテリーにまでヒートパイプが来ているので、かなりゲーミングなどにも気を使った設計です。というかm3とUHD 615でなんのゲームをするのかという話でもありますが、オーバースペック気味なほど冷却に主眼をおいた設計でした。基板の実装面積もギリギリまで使っているので、これは予備のM.2スロットがなくても仕方がないかなと。

使用感の話としては実際のところMAG1との大きな違いがなくて、レビューを途中まで書いて見直すと去年書いたような文章が目立ったので、MAG1のエントリも参照してみてください。

ふだんはストレージが128GBでも足りるような感じなので、512GBという広大な空間は明らかに持て余します。なので、以下は遊んでみた記録です。

Chrome OSとデュアルブートにする

ストレージがより大容量になったわけなので、Brunchを使ってChrome OSをデュアルブートで導入しました。Inspiron 11のときと同じ感じで導入しますが、内蔵ストレージへ導入する際、Windowsパーティション(この環境では /dev/nvme0n1p3 でした)のルートにchromeos.imgというディスクイメージを作って、そこにインストールさせるというあたりが違います。Brunchのドキュメントで以下の部分ですね。

実際には以下のようなコマンドで作業しました。

  $ mkdir ~/tmp
  $ sudo mount -t ntfs /dev/nvme0n1p3 ~/tmp
  $ sudo bash /usr/sbin/chromeos-install -dst ~/tmp/chromeos.img -s 128
  $ sudo umount ~/tmp
  $ sudo shutdown -r now

で、Windows上から grub2win を導入し、以下のようなメニューエントリの定義を追加させました。

menuentry "Chrome OS" {
  img_part=/dev/nvme0n1p3
  img_path=/chromeos.img
  search --no-floppy --set=root --file $img_path
  loopback loop $img_path
  linux (loop,7)/kernel boot=local noresume noswap loglevel=7 disablevnx=off \
  cros_secure cros_debug options=enable_updates loop.max_part=16 img_part=$img_part img_path=$img_path \
  console= vt.global_cursor_default=0 brunch_bootsplash=default
  initrd (loop,7)/lib/firmware/amd-ucode.img (loop,7)/lib/firmware/intel-ucode.img (loop,7)/initramfs.img
}

ざっくりとこんな感じですかね。あと、デュアルブートで他のOSを導入する際はWindowsの“高速スタートアップ”機能をOFFにすることをお忘れなく。

Chrome OS標準のLinuxインストール機能で導入したDebianに、Inspiron mini 1010のときにLinux mintでやったような OneDrive Free Client を入れたり nginx や php-fpm などを入れて、そこそこ仕事のできる環境になりました。

ちなみに、Chrome OS R.88からOS側に待望の(いわゆる)ダークモードが実装されます。現段階では設定からBetaチャンネルに変更して、Chromeで chrome://flags/#dark-light-mode を有効にする必要がありますが、ようやくこのフラグともお別れできそうですね。

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