Home

IBM WorkPad c3 8602-50J

Date.
2020-10-16
Category.

Palm OS搭載のレトロガジェット、IBM WorkPad c3 (後期型)を入手しました。実際に昔使っていたものなので懐かしい。IBM WorkPad c505があったらそれも欲しい。

画像

Palm OSは、90年代後半~00年代前半の革命的存在だったPDA OSです。現代のスマホと外見はよく似ていますが、タッチパネルはペンでつつくタイプで指の腹では反応しません。今はなき3comのPalmPilotという端末を始祖としており、Palm自体はOSを再三変更しながら今もPalm Phoneで根強く生き残っています。

IBMのWorkPadは、PalmからOEMを受けたものであり、このc3もPalm Vxという端末と色とロゴ以外はほぼ同型です。このモデルはモノクロ液晶ですが、c505 (Palm m505のOEM)ではカラー液晶になっています。ちなみに、これは240x240pxという今では考えられない低解像度ですが、一部に320x320pxやそれ以上のモデルがあって高解像度モデルと呼ばれていました。

画像

当機種は有機ELタイプのバックライトを持っていまして、電源ボタン長押しでバックライトをトグルすることができます。非常に便利な機能でした。

画像

Palmは、Graffitiという独特の一筆書き英数字を枠内に書くことで文字を入力します。ぼくは今でもそらで覚えていますが、これを覚えるためのステッカーが本体に添付されていました。ベル打ち、Graffiti、フリック入力と現代に向かって進歩してきています。

Dockがシリアルポート接続のため、それが廃絶されて久しい現代ではほぼ何もできません。また、IrDA (赤外線通信)での同期も可能ですが、これも載っているPC本体はもうないですね。

画像

そこで、PrincetonのPDA-USCP2というUSBケーブルを入手したので、やっていきましょう。もし、シリアルポートをUSB変換で動かす場合は、以下のような商品が便利だと思います。

画像

64ビット版Windows 10で動かすために先人たちが頑張っているので、その成果を流用します。直リンクは悪みたいな風潮に負けて、ファイル名だけポインタとして残しておきます。

  • Palm Desktop 4.1.4 (PalmDesktopWin414EN.exe)
  • 上記の日本語化パッチ (pd414jdsp.zip)
  • x86_64対応のドライバ (DVR_WINX64_USB_GN4-GN5_20110322.zip)

上記の3ファイルを揃えて、導入していきます。簡単です。Palm Desktopを導入し、日本語化パッチをあて、ドライバを導入してからHotSyncボタンを押せば同期が開始されるはずです。ただし、そのままだとQuick Installがうまく動作しないので、スタートメニューの Palm Desktop, HotSync Manager, Quick Install の3つを互換モード(Windows XP Service Pack 2)にしてやるとうまくいきました。

次に、標準のPalm OS 3.5 日本語版をPalm OS 4.1 英語版へアップデートしてみました。

  • PalmVx_ENG_FlashTool.exe

これを同じように互換モードで実行してください。

英語OSになったので、日本語を表示するためにJ-OSが必要です。作者さんのサイトからはすでにダウンロードできない(Nifty消滅……)ので、Vectorに頼ります。

シェアウェアですので登録が必要ですが、これもVectorでできます。

PalmwareのバックアップがいくつかNASに残っていたので、入れていきます。もうWebなどに残っていないものが大半ですし、ATOK for Palm OS (手書き入力対応版) が残っていたのは個人的には大きかったです。あと、数独ゲームの『SimpleNumbers』というアプリがあってよかった。これ好きなんですよ。

なお、Palm V系の機種にはHotSync後リセットするとデジタイザが大幅に位置ずれする持病があって、修理しないと直らないのですが、もちろんもう修理することができません。なので、『ResetRunDigi』というアプリに頼る必要があります。これは、リセット後にデジタイザ補正の画面を起動してくれるツールです。Wayback MachineにPalm系の総合レビューサイトだったMuchy.comのアーカイブが残っていますので、これを利用してください。

レトロ系の何かを触っていると、このように有益なサイトがどんどん消えていってしまうという問題があって、なんとかしないとならないなという気持ちになります。

ソーシャルメディア

Backspace Dev-Team 公式
@Backspace_Dev

お問い合わせ

このWebサイトについてのご意見・ご感想、記事についてのご質問、または執筆のご依頼などございましたら、こちらへお問い合わせください。

広告について

このWebサイトでは、Google Adsenseによる自動広告を実施しています。